それぞれの人々の生活に即した柔軟な働き方を導入するための働き方改革は、さまざまな業種や職種で進められています。それは、看護師が働く医療業界においても同じです。働き方改革によって、看護師の働き方は大きく変化すると予想されています。具体的に言えば、時間外労働の上限が設けられるほか、有給の消化日数が決まっていること、労働時間の記録などがあげられます。働き方改革を導入することは、看護師の人手不足を解消するためにも重要ではありますが、なかなか進んではいません。その理由は、医療業界の重要性がかかわっています。医師や看護師をはじめとして薬剤師や理学療法士など、さまざまな人々が働く医療業界は、時に患者の命にもかかわる重要な仕事です。

患者の健康と命を守るために、医療業界では途切れることなく医療を提供するということが重要となります。人手が不足しているという状況を作り出すことができないため、どうしても働き方改革を進めることが難しくなってしまっています。また、働き方改革によって労働時間が限られてくると、キャリアアップの道が狭まるという危惧を持つ人もいます。しかし、医療業界で働く人々の働き方改革が進まなければ、医療業界の担い手が少なくなるという問題もあります。そのため、医療業界では、まず看護師1人1人がどの程度、そしてどのような内容の仕事をこなしているのかといった情報の把握をすることから始まっています。

今の医療業界は1人1人の働き方を把握し、それぞれに適した働き方を模索している段階といえるでしょう。また、労働環境の改善のために看護師が知っておくべき働き方改革の内容も多数あります。